第5章 南部
ARCHTECTURE in SOUTH ARMENIA

アルメニア南部建築

神谷武夫


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地図
ヴァヨツゾール県  VAYOTSDZOR PROVINCE

アルメニア南部は ヴァヨツゾール県とシューニク県を合わせた、アゼルバイジャン領のナヒチェヴァン自治共和国に隣接する地域である。ヴァヨツゾール県は 最も人口密度の低い県で、人口は 2002年に わずか 5.3万人。県都は、首都 イェレヴァンとナゴルノ・カラバフを結ぶ幹線上の、のどかな イェレグナゾールである。

ヴァヨツゾール県地図


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セリム(スレマ) SELIM (Sulema) ***

キャラヴァンサライ **
CARAVANSERAI, 1332

セリム  セリム  セリム

セリム(スレマ)峠の隊商宿(キャラヴァン サライ)、14世紀。L字形のプランで、手前の短い棟がエントランス・ホールで、奥の長い棟が宿泊室。 三廊式の主身廊にあたる部分が人間の寝室と荷置場で、側廊にあたる部分が馬やロバのためのスペースであったろう。( AA.570 )

平面図    セリム
キャラヴァンサライの平面図
(From "Armenian Art" Jean-Michel Thierry, 1987, Harry N. Abrams)


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アグンジャゾール AGHNJADZOR *

キャラヴァンサライ
CARAVANSERAI

アグンジャゾール  アグンジャゾール


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イェレギス(アラヤズ) YEGHEGIS (Alayaz) **

聖ヌシャン聖堂 *
SURP NSHAN (Surp Astvatsatsin), 18c.

イェレギス  イェレギス

( PC.194 )



ゾーラッツ聖堂 **
ZORATS CHURCH (Surp Stephanos), 1303

ゾーラッツ  ゾーラッツ  ゾーラッツ

ごく奥行の浅い小聖堂が山の上に建ち、いささか不思議な印象を与える。( PC.193, AA.592, MH.220 )
ここの集落の若者が、 ツァハツカルの聖堂遺跡まで案内してあげようと言ってくれたが、山道を片道3時間も歩くというので、それでは帰りが夜中になってしまうので、行くのをあきらめた。


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アラテス ARATES **

アラテス修道院(ヴァンク)**
ARATES VANK (Surp Sion), 9-13c.

アラテス  アラテス  アラテス

( PC.195)


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スピタカヴォル SPITAKAVOR ***

聖母(アストヴァツァツィン)聖堂 **
SURP ASTVATSATSIN, 13-14c.

スピタカヴォル  スピタカヴォル  スピタカヴォル

スピタカヴォルの 聖アストヴァツァツィン聖堂。 14世紀の小聖堂。 峻険な山道を ジープで 40〜50分登る。 ( PC.200, AA.578, MH.218 )

扉口図
聖アストヴァツァツィン聖堂の扉口図
(From "Portals of Monumental Architecture in Armenia" Sh. R. Azatian, 1987)


スピタカヴォル  スピタカヴォル


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イェレグナゾール YEGHEGNADZOR **

景観 *
ARCH BRIDGE, 13c.

イェレグナゾール  イェレグナゾール


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タナディ TANADI **

タナハト(カラ)修道院(ヴァンク)**
TANAHAT (KARA) VANK, 13c.

タナディ  タナディ  タナディ

13世紀の聖ステパノス聖堂には、愛らしいレリーフ彫刻が諸所に配されている。 ( PC.199, AA.582, MH.202 )

タナディ  タナディ  タナディ


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アルカズ ARKAZ **

聖十字架(ハチュ)修道院(ヴァンク)
SURP KHACH VANK

アルカズ  アルカズ

( PC.198 )


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ヘルヘル HERHER **

聖シオン聖堂 *
SURP SION, 9,13c.

ヘルヘル  ヘルヘル  ヘルヘル

外から見ると、二棟の聖堂が並んでいるように見えるが、内部は一室で、二つのアプスが並んでいる。( PC.208)


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グンデヴァズ GNDEVAZ ***

グンデ修道院(ヴァンク)**
GNDE VANK, 10-18c.

グンデヴァズ  グンデヴァズ  グンデヴァズ

峡谷の下のほうに残る要塞修道院。( PC.207)

平面図
グンデ修道院の平面図
(From "Architettura Armena" Paolo Cuneo, 1988, Deluca Editore)


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アレニ ARENI *

聖母(アストヴァツァツィン)聖堂 **

アレニ  アレニ  アレニ

正面扉口上のタンパンには 聖母子のレリーフ彫刻。( PC.202, AA.492, MH.216 )


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アマグ AMAGHU ***

ノラ修道院(ヴァンク)***
NORA VANK, 13-14c.

アマグ  アマグ  アマグ  アマグ

アマグ村から 2km の山上にあるヴァンク。聖アストヴァツァツィン聖堂と、聖カラペト聖堂。( PC.201, AA.478, OK.437, MH.212, DOC.14 )

平面図
ノラ修道院の平面図
(From "Armenian Art" Jean-Michel Thierry, 1987, Harry N. Abrams )

アマグ  アマグ  アマグ  アマグ


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マルティロス MARTIROS *

石窟聖堂 *
CAVE CHURCH, 13c.

平面図   マルティロス  マルティロス

   マルティロス石窟聖堂の平面図
(From "Architettura Armena" Paolo Cuneo, 1988, Deluca Editore, 209)



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地図
シューニク県  SYUNIK PROVINCE

シューニク県も人口密度の低い県で、陸地面積では 最大の県であるにもかかわらず、人口はわずか 15万人。アルメニア最南に位置して イランに接するので、イランに住むアルメニア人は、イランのタブリーズから 最南の町メグリを通って アルメニアに行き来する。ここにはイラン的なレンガ造の聖堂建築が多く見られる。県都はカパン。

シューニク県地図


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カラフンジ KARAHUNJ **

古代の列石 *
ANCIENT OBSERVATORY, c 5c. B.C.

カラフンジ  カラフンジ  カラフンジ

紀元前 5世紀頃の巨石列(前15世紀頃という説もある)。 ゾラカレル(Zorakarer、石の軍団)と呼ばれもするが、古代の宗教センターであり 天文観測所であったのではないかと推測されている。石の高さは 2mから 3mで、その数は約 200。


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シシアン SISIAN **

聖ホヴハネス聖堂 **
SURP HOVHANNES, 670-689

シシアン  シシアン  シシアン

シウニ・ヴァンクとも呼ばれ、創建時には聖グリゴールに献じられていた。聖ホヴハネスとは聖ヨハネのこと。 ムツヘタのジュヴァリ聖堂の流れをくむ四アプス式の聖堂で、アプス間に コーナー・スキンチを架け渡して 8角形への移行をしているが、そのスキンチの下が 角の小祭室への入口開口となっているのが、アルメニアに特有の形式である。 プランの外形はヴァガルシャパトの聖フリプシメ聖堂のように完全な矩形をしている。( PC.212, AA.576, EC.144dr, 317-21 )

平面図
聖ホヴハネス聖堂の平面図
(From "The Armenians" Adriano Alpago Novello, 1986, Rizzoli)


シシアン  シシアン  シシアン


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アギトゥ(アグディ)AGHITU (Aghudi) *

葬祭記念碑 *
FUNERARY MONUMENT, 6c.

アギトゥ  アギトゥ

7世紀頃の葬祭記念碑 であろうと推測されている。 高さは 約 11m。( PC.211, AA.477, EC.170dr, 388-90 )


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ヴォロタン VOROTAN **

ヴォロトナ修道院(ヴァンク)**
VOROTNA VANK, 9-10c.

ヴォロタン  ヴォロタン  ヴォロタン   ヴォロタン

周囲が墓地になっている。メインの聖堂が 990年建立の聖ステパノス。

平面図
ヴォロトナ修道院の平面図
(From "Architettura Armena" Paolo Cuneo, 1988, Deluca Editore)


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タナハト TANAHAT *

聖ステファノス聖堂
SURP STEPHANOS, 491

タナハト  タナハト  タナハト

( PC.210, EC.212-3 )


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ゴリス GORIS **

村の古い地区
OLD VILLAGE

ゴリス  ゴリス

ゴリスは、タテウなどシューニク地方のヴァンクを訪れる基地となる町であり、またナゴルノ・カラバフに行くにも(イェレヴァンからの直行バスは別として)基点となる。特に重要な建物はないが、都市計画された新市には好いホテルもあって気持ちよく、川向こうの古い村の地区には穴居住居や古聖堂もあって、アルメニアの古い村のたたずまいを知る上で散策に価する。


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フンゾレスク KHNDZORESK **

洞窟住居小聖堂 *
CAVE VILLAGE

フンゾレスク  フンゾレスク  フンゾレスク

洞窟住居群と聖堂のある岩山の地区で、森閑としたアルメニアの岩山の景観を眺め、今は村もないが、それに同化していた人々の暮らしを想像するのも悪くない。


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ブゲノ BGHENO *

ノラ修道院(ヴァンク)**
NORA VANK, 10-11c.

ブゲノ  ブゲノ  ブゲノ

小規模ながら、きっちりと造られたヴァンクである。 内部には主身廊と側廊をへだてるアーケードがあり、アルメニアには珍しい構成をしている。 彫刻ともども、同時代のフランスのルション地方における、プレ・ロマンの聖堂と彫刻を思わせる。 ( PC.216, AA.506, MH.145 )

平面図
ブゲノのノラ・ヴァンクの平面図
(From "Architettura Armena" Paolo Cuneo, 1988, Deluca Editore)


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タテウ TATEV ***

タテウ修道院(ヴァンク)***
TATEV VANK, 10-11, 13c.

タテウ  タテウ  タテウ

シューニク地方が独立王国(982- )であった頃からの中心修道院。8世紀以来の大司教座で、政治・経済・文化の中心地だった。全国から学問僧が集まり、500人以上の僧、写字生、音楽家、画家、学生を抱えたという。その蔵書(写本)は、広い分野に及んだ。次第に要塞化した。( PC.219, AA.583, OK.159, MH.94 )

平面図
タテウ修道院の平面図
(From "Architettura Armena" Paolo Cuneo, 1988, Deluca Editore)


タテウ  タテウ  タテウ  タテウ

タテウ  タテウ  タテウ  タテウ  タテウ


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カパン KAPAN **

ヴァハナ修道院(ヴァンク)**
VAHANA VANK, 10c.

カパン  カパン  カパン  カパン

カパンの町から西へ約 8km の山中にあるヴァンク。近年、修復工事が終わって、きれいになった。( PC.223 )


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メグリ MEGHRI **

聖母(アストヴァツァツィン)聖堂 **
SURP ASTVATSATSIN, 17c.

メグリ  メグリ  メグリ  メグリ"

メグリから 8km のアガラクの町にイランとの国境があり、アラクス川の橋でイランに通じている。メグリの聖堂は イラン的なレンガ造が多い。インテリアもイラン的で、壁画が描かれていることが多い。( PC.225 ) 



聖サルキス聖堂
SURP SARKIS, 17c.

メグリ  メグリ

聖アストヴァツァツィン聖堂と同じように、聖堂は石造だが、塔状部のみレンガ造で、半壊している。



メグル修道院(聖ホヴハネス)(ヴァンク)*
MEGRU VANK (Surp Hovhannes), 17c.

メグリ  メグリ  メグリ

多数の壁画が残っている。聖ホヴハネスとは聖ヨハネのこと。( PC.226) 


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ブジュニのレリーフ彫刻

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