ハーフィズ・オスマンの書による『 クルアーン 』
ファクシミリによる 完全復刻版, 1967年
(17世紀の原本の手書き写本は、イスタンブルのトプカプ宮殿にある)
ハーフィズ・オスマンの『 クルアーン 』の装飾的な 扉ページ(開扉の章)
岩波文庫 『 コーラン 』上巻の8ページにある写真は、
同じハーフィズ・オスマンの書による 別の写本。
ハーフィズ・オスマンの『 クルアーン 』のページ・サンプル−1
17世紀、全 932ページ。 内部に 挿絵というものは無い。
右ページの左下に書いてあるのはノンブルではなく、次ページの冒頭部分。
製本の順序(続き具合)を間違えないために書くのだろう。
ハーフィズ・オスマンの『 クルアーン 』 上図の左下部 拡大
書体は ナスヒー体。 アラビア語は、右から左へ書く。
傘のようなマークは、節(アーヤ)を区切る記号。
左の欄外の記号は、「クルアーン」全体を30部に分けた
ジュズ(ジュズウ)の数字を アラビア語で書いた装飾。
毎日1部ずつ読んでいけば、1か月で「クルアーン」全部が読める。
特にラマダーン月(断食月)に それをする人が多い
ハーフィズ・オスマンの『 クルアーン 』のページ・サンプル−2
各章(スーラ)のタイトル部分は 飾られている。
左ページの 章タイトルは、「 第50章 カーフ 」
ハーフィズ・オスマンの『クルアーン』ファクシミリ版に加えられた「奥付」
慈悲深い神の助力を得て出版することができた、というようなことが書いてある。
出版社は ド-アン・カルデシュ・アルモッタヒダ(トルコ)
出版年が ヒジュラ歴 1387年、ということは 西暦 1967年
左は、トルコ語の 付属解説書 「書道家 ハーフィズ・オスマン」の表紙
書道家 (Hattat) ハーフィズ・オスマン(Hafiz Osman, 1642-98)
<参考>
イスタンブルの古書店で買った、
「 クルアーン」の古い手書き写本のオリジナル断片