東海散士著 『佳人之奇遇』巻５の表紙　博文堂, 明治 19年 (1886)
藍色紙表紙の和本、23×15cm、康煕 (こうき) 綴じ、題箋貼り付け

東海散士著 『佳人之奇遇』巻６の、長州藩士 鳥尾小弥太の「序」と、
見返しに「第三編」の扉紙が貼ってある（巻５,６用）
序文は活字ではなく、ペｰジごとに彫った木版画（整版）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊　巻の５　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

『佳人之奇遇』巻5, 石版画「紅蓮 守城長ト 水涯ニ憩フノ図」
（紅蓮が 守城長（幽将軍を収監する刑務所の所長）を篭絡する）

『佳人之奇遇』巻5, 石版画「幽将軍ヲ奪フノ図」
（マドリッド郊外で、幽蘭、紅蓮、范卿らが 幽将軍を救出する）

『佳人之奇遇』巻5, 石版画「汽船 覆没ノ図」
（幽将軍らを乗せた汽船が 嵐にあって難破する）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊　巻の６　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

『佳人之奇遇』巻6, 石版画「紅蓮 巌竈跎ト對話ノ図」
巌竈跎は ガンベッタ（フランスの政治家 レオン･ガンベッタ）

『佳人之奇遇』巻6, 石版画「老亜智勇 法庭ニ論辨スル図」
老亜智勇は ロｰアチｰル（ハイチの戦士、トゥサン･ルヴェルチュｰル）

『佳人之奇遇』巻6, 石版画「埃及王位ヲ奪ハレテ 宮ヲ出ツル図」
埃及は エジプト（イスマイｰル･パシャが 英仏によって 王位を追われる）

時々 左側に書いてあるのは、石版画 (リトグラフ）の工房名、
東京都神田區 東松下町拾六番地 小柴英 印行