東海散士著 『佳人之奇遇』貮編(巻3-4)の装幀と石版画

佳人之奇遇

東海散士著 『佳人之奇遇』巻3の表紙、博文堂、明治 19年 (1886)
藍色紙表紙の和本、23×15cm、康煕(こうき) 綴じ、題箋貼り付け


佳人之奇遇
東海散士著 『佳人之奇遇』巻3 「貮編」の見返し(扉)と、
朝鮮逸士 金玉均による「跋文」(整版による木版画)
最初の「佳人之奇遇 序」という字以外は、まったく読めません。


********* 巻の3 ***********


佳人之奇遇
『佳人之奇遇』巻3, 石版画「散士再ヒ蹄水の舊家ヲ訪フ之図」
(東海散士が デラウェ川畔の 幽蘭の家を再訪せんとする)



佳人之奇遇
『佳人之奇遇』巻3, 石版画「高節公奮戦之図」
高節公は コシューシコ(ポーランドの軍人 タデウシュ・コシチューシコ)
コシュ-シコ (1746-1817) は アメリカの独立戦争にも義勇兵として参加した。



佳人之奇遇
『佳人之奇遇』巻3, 石版画「江山千里 眺望之図」
(東海散士が訪ねた パーネル女史の家の窓からの眺め)


********** 巻の4 **********



佳人之奇遇
『佳人之奇遇』巻4, 石版画「散士 再ヒ墓前ニ 紅蓮女史ト邂逅之図」
(急死したパーネルの墓に詣でた散士が、紅蓮と再会する)



佳人之奇遇
『佳人之奇遇』巻4, 石版画「費府公園 絶景山之図」
費府は フィラデルフィア、絶景山は フェアマウント(公園)



佳人之奇遇
『佳人之奇遇』巻4, 石版画「北氷洋ニ米舩ノ惨状ヲ發見スル之図」
(紅蓮の兄を乗せて難破した 米船の残骸が 発見された)



時々 左側に書いてあるのは、石版画 (リトグラフ)の工房名、
東京都神田區 東松下町拾六番地 小柴英 石版印行
(あるいは住所なしで、単に 小柴英 石版印行 とある)