今から 60年前の古書 『 西洋音楽史 』
「アルヒーヴ・レコードによる音楽史 (上) 」1958年、音楽之友社
下図の EP 盤レコード6枚組とセットになっていたが(5,100円)、
本だけの分売もしたようだ(300円)。3か月後に下巻発売。
日本グラモフォン編、野村良雄監修、服部幸三ほか多数執筆
ハードカバー + ジャケット、18×18cm、120ページ


『 アルヒーヴ・レコードによる音楽史 (上) 』
口絵写真(アルクマール聖ロレンツ教会)と、序文(村田武雄)


●野村良雄による「まえがき」(前半部)

 「この音楽小史は レコードによる西洋音楽史として 書き下されたものである。レコードとしては 歴史上類例のない膨大で学問的なドイツ・グラモフォン社のアルヒーフ盤の EPと LP盤が考えられている。したがって時代の区分や その内部での問題の扱い方は、ドイツ・グラモフォン社の音楽史研究所と各部門のシリーズの分け方によった。
音楽史の勉強には どうしてもレコードが必要であるが、この小史は もっとも簡潔な形で 現代の音楽学の成果を要約したものとして、一般愛好家や音楽史研究者に お役に立つことが出来ると思う。上巻はドイツのバロック音楽で終っているが、下巻は 初期のベートーヴェンに至るものである。音楽史研究所の研究部門がそこを下限としているからである。」

『アルヒーヴ・レコードによる音楽史 (上) 』 (ウェブサイトより)
EP 盤レコード6枚組のカートンボックス、4,800円 1958年
(EP 盤というのは Extended Play の略で、45回転の小型レコードのこと。
当時 30cm LP 盤の 2,300円に対して、17cm EP 版は 850円だったという)