丸木位里・俊 『原爆の図』 田園書房版 画集、66-67ページ 左は 第一部「幽霊」の部分詳細、右は 第八部「救出」四曲一双の最左二曲、 「原爆の図丸木美術館」蔵、担架の先棒を担いでいるのが 丸木位里 自身だという
「幽霊」 それは幽霊の行列 一瞬にして着物は燃え落ち 手や顔や胸は ふくれ 紫色の水ぶくれは やがて破れて 皮膚は ぼろのように たれさがった 手を半ば上げて それは幽霊の行列 力つきて人々は倒れ重なり 重なり合って 死んでいったのでありました