『 カルパ・スートラ 』 の彩飾古写本、1500年頃  (2B の細密画部分の拡大)
西インド流派 (グジャラート、ラージャスターン) Size= 9.5 x 7cm
この絵は金がほとんど失われてしまったので、フラッシュ光をあてずに、ただ鮮明にスキャンした。 そのために絵が平板に見える。 白い部分は穴あきで、緑色の顔料が紙を腐食するようである(他の絵でも同様)。
細密画は 「王妃トリシャラーからのマハーヴィーラの生誕」 を描いている。
マハーヴィーラが胎内にいる間に、神々がインドラ神の命で、遠隔の地の忘れられた古代の財宝を クベーラ神の壷にいれて運んできたので、シッダールタとトリシャラーは 生まれる赤子に ヴァルダマーナ(富み栄える者)という名をつけることにした。
誕生後、神々が降下して誕生を祝い、シッダールタは すべての罪人を解放し、庶民の税金を免除し、町を清めて 至るところに米を撒き、11日間にわたる盛大な祝賀をした。