王妃の階段井戸(ラーンキ・ヴァーヴ)、パータン(11世紀)
王妃の階段井戸の、井戸側から見た全景。その緻密で巨大な姿は、息を呑む迫力である。
一番向こうから 井戸に向かって 大階段が下りてくるほかに、左右の壁沿いに
いくつもの小階段がある。主階段の構成が、前に進んでは左右に下りるという、
通常の一直線のステップウェルよりは クンダに近い方法であることがわかる。
各パヴィリオンの 最上層部の柱・梁架構は失われてしまったが、
それは遺跡全体の、ごく一部の石材にすぎないと言える。
それらの石材は 19世紀初めに、市内のバロット階段井戸の建設に用いられた。